コラム「提示された慰謝料が正しいかどうかがわかります」~後遺症慰謝料、死亡慰謝料、近親者による固有の慰謝料~

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提示された慰謝料が正しいかどうかがわかります

谷原 誠

著者紹介

弁護士 谷原 誠 (みらい総合法律事務所)

みらい総合法律事務所では、交通事故の被害者からの相談が年間848件(2009年)も寄せられており、豊富な実績があります。交通事故の専門書も複数出版し、事務所内で研究活動も行っていますので、テレビのニュースから取材も受けています。
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3. 後遺症慰謝料

交通事故による傷害により、入院または通院だけでは完治せず、後遺障害が残ってしまった場合には、上記慰謝料の他に、後遺障害が残ってしまい、一生苦しむことから、そのことによる慰謝料(後遺障害慰謝料)が別途認められます。これは、後遺障害等級によってだいたいの相場が決まっています。

1級 2,800万円
2級 2,370万円
3級 1,990万円
4級 1,670万円
5級 1,400万円
6級 1,180万円
7級 1,000万円
8級 830万円
9級 690万円
10級 550万円
11級 420万円
12級 290万円
13級 180万円
14級 110万円

この後遺症が慰謝料は、上記のように相場が決まっていますので、比較的判断が容易です。保険会社から金額が提示されたときは、まずこの金額を見ると、妥当な金額かどうかを判断する目安となります。

この部分は、賠償金提示額のうち「後遺障害」の部分に記載されています。後遺障害に関する損害には、「逸失利益」と「後遺症慰謝料」(場合によっては「将来の介護費用」)があります。
たとえば、後遺障害等級12級の場合に、後遺障害欄に「224万円」と記載してある場合は、それだけで妥当な金額ではありません。なぜなら、後遺障害等級12級の場合、後遺症慰謝料だけで290万円が認められるべきだからです。224万円というのは、自賠責保険金額、つまり、任意保険会社が後から自賠責保険に請求できる金額であって、全く損をしない金額なのです。

このようにして提示額が妥当かどうかを判断するようにしていきましょう。

4. 死亡慰謝料

死亡事故の場合にも、だいたいの相場が決まっています。
死亡事故の場合は、被害者の家庭における属性によって相場が形成されています。次のとおりです。

(1)一家の支柱 2,800万円
(2)母親、配偶者 2,400万円
(3)その他 1,000万円~2,200万円

この金額も事情によって増減されることがあります。

5. 近親者による固有の慰謝料

以上の他、死亡事故や重度の後遺障害の場合には、近親者にも固有の慰謝料が数百万円認められる場合があります。ただし、この固有の慰謝料が認めらる場合には、本人の慰謝料が減額され、全体としての慰謝料額はだいたい同じくらいの金額になるように調整されるのが通常です。

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